top of page
検索

Topics - 新仕様のGT3が引き起こす空力特性の問題



セブリング12H耐久レースを目指すMSEがスパ・フランコルシャンにてプライベートテストを行っているとの情報が、スポンサーであるOP7IC PHOTOGRAPHYの手によってリークされている。


チームは先週セブリングでのテスト走行を開始したばかりのはずだが、チームスタッフとマシンセットアップを担当するしずくエンジニアリングを引き連れて、現在はベルギーに滞在しているようだ。

これについてはチームから事前の発表等はされておらず、今季から新しくなったGT3の空力特性を調査しているのではないかと推測されている。


その証拠にチームが所有する他のGT3マシンも数台走行しており、その全てが新仕様に対応したアップデートが施されていたとOP7IC PHOTOGRAPHYは述べている。



これについてチームからセットアップを一任されているしずく氏に取材を試みると、

「先日のセブリングでの走行データを分析した結果、新しいGT3車両について理解を深める必要があると判断しました。」

とコメントした。


「iR-officialから送付された新仕様についてのマニュアルには、”空力学的なストール”についての記述がなされています。これは新仕様の車体では特定の条件下でダウンフォースの減少・喪失が発生する可能性があることを示唆しています。」

「セブリングでのレースに向けてマシンセットアップを進めるためには、新しい車両のエアロダイナミクス特性について調査する必要がありました。スパはセブリングとはコースの特徴が異なりますが、私たちが知りたい事を調べるためには絶好のサーキットです。」

としずく氏は語った。


チーム代表のRio氏にも取材を試みると、

「日本を拠点とするいくつかのチームがテストに協力してくれた。そのお陰でとても有意義なデータをとることができた。Numanには今回のテストがクローズドであることを伝え忘れていた。彼は仕事がとても速いのでこちらが静止する間もなく、あっという間に写真を公開してしまった・・・。」とコメントを残した。



今回のテストで何を得ることが出来たか問われると、しずく氏は以下のように答えた。


「全てをお話しすることは出来ませんが、幾つかのGT3車両について空力面での傾向と特徴を僅かですが掴むことが出来ました。officialが主張する”空力学的なストール”について、確かにそういった現象が発生することを確認しています。」


「セブリングはスパとはコースレイアウトが大きく異なる為、直ちにこのデータを生かすことができるかはわかりませんが、それでも大きな指針となることは間違いないと思います。例えばBMWとLamborghiniを比較した場合、ストールの影響はLamborghiniのほうが強く出ていました。空力感度の高い車両はエアロダイナミクスをしっかりと作りこんだセッティングをしなければならないでしょう。反対に空力感度の低い車両はその部分での作業量を大きく短縮することができますが、空力部分でのアドバンテージを得られにくい分メカニカルの方面で努力をする必要があると考えています。」



「今回のテストで得られた情報はごく僅かです。今後もデータ収集を行う必要がありますし、新しくなったタイヤについても調べる必要があります。」








閲覧数:248回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page